ウンコとわき毛。

4月 15, 2014

narunaru1.jpg

ウンコは特殊だ。わき毛も同様に。なぜかって、本当はそれらは
どこからどう見ても無用の長物以外の何者でもないからだ。
しかし、本来どうでもいいものに着目し、魅力を感じ、大切にすることこそが尊い感性なのだ。

戦後日本は何もかもがインスタントになってしまった。コンビニエンス。24時間営業。
いつでもどこでも欲しいものが手に入る。我慢しなくてもクレジットカードで物が買える。
便利すぎるのは、本当は不便なことだって気づいたときにはもう遅い。そのインスタントな
感性は人間の本来持っている動物的感覚を鈍らせる。つまり生き物として退化してしまうのだ。

たとえば今まさに恋人同士の男と女がキスをしようとしているとき。本当はキスそのものよりも
キスまでのプロセスが大切であったりする。空気感。肌の温度。息遣い。そして匂い。見つめ合う
お互いの瞳が愛液でヌレヌレであったりするところに。ジュッポジュポ。あなたが大好きジュッポジュポ。

変態は、肛門にそれを見ている。肛門から巨大なウンコが出てくるところをじっと見ながら宇宙の
ビッグバンを感じている。自分は人間なんだ!って実感できる瞬間。ぼく等はみんな生きている。
生きているから歌うんだ。ぼくらはみんな生きている。生きているからかなしいんだ。
ミミズだってオケラだってアメンボだって、みんなみんな生きているんだ友だちなんだ。

waking2.jpg


小谷美紗子 「ひこうき雲」